会社を辞めたいのに「辞めさせてくれない」時の正しい対処法【体験談付き】

「会社を辞めたいのに辞めさせてくれない」「退職届を出しても受け取ってもらえない」そんな状況に悩んでいませんか？

実は私も新卒で入った会社で、まさに同じ経験をしました。毎月100時間の残業に心身ともに疲弊し、退職を申し出たところ「今辞められたら困る」「後任が見つかるまで待って」と引き留められ続けたのです。

しかし、結論から言うと、会社が社員を辞めさせないのは法的に問題があります。

労働者には退職の自由があり、正しい手順を踏めば必ず辞めることができます。

この記事では、私の実体験を交えながら、会社が辞めさせてくれない時の対処法を詳しく解説します。一人で悩まず、適切な方法で退職を実現しましょう。

【実体験】ブラック企業で「辞めさせてくれない」と言われた話

22歳の時、新卒で入った会社は典型的なブラック企業でした。毎月100時間を超える残業、休日出勤は当たり前、そして上司からのパワハラも日常茶飯事。

入社3ヶ月で限界を感じ、上司に退職の意向を伝えたところ、返ってきた言葉は

• 「今辞められたら会社が回らない」
• 「新人研修にかけた費用を返してもらう」
• 「後任が見つかるまで待ってほしい」
• 「転職しても同じような会社ばかりだぞ」

毎日のように引き留められ、精神的に追い詰められていきました。当時の私は労働者の権利について十分な知識がなく、会社に言われるがまま我慢し続けていたのです。

しかし、このままでは本当に体を壊してしまうと思い、労働基準監督署に相談。そこで初めて「労働者には退職の自由がある」ことを知りました。

会社が社員を「辞めさせてくれない」のは違法？法的根拠を解説

労働者には退職の自由がある

結論：会社が社員の退職を阻止することは法的に問題があります。

日本国憲法第22条では「職業選択の自由」が保障されており、これには退職の自由も含まれています。つまり、労働者が退職したいと思った時に、会社がそれを阻止することは憲法違反にあたる可能性があるのです。

民法第627条で保障された退職の権利

民法第627条では、期間の定めのない雇用契約について以下のように定められています

「当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。」

これは非常に重要な条文で、正社員など期間の定めのない契約で働く労働者は、2週間前に退職の意思を伝えれば、会社の同意がなくても退職できるということを意味しています。

会社が引き留めても法的拘束力はない

会社が「辞めさせない」と言っても、それに法的な拘束力はありません。

以下のような引き留め行為は全て法的根拠のない脅しに過ぎません

• 「損害賠償を請求する」
• 「研修費用を返せ」
• 「後任が見つかるまで待て」
• 「退職届を受け取らない」

労働者の退職の意思表示は、会社が受け取りを拒否しても有効です。

適切な方法で意思表示をすれば、必ず退職できます。

会社が社員を辞めさせない5つの理由

人手不足による業務の混乱を恐れている

多くの会社が社員を辞めさせたがらない最大の理由は、人手不足による業務の混乱です。特に中小企業では一人当たりの業務量が多く、一人抜けるだけで大きな影響が出ることがあります。

しかし、これは会社の都合であり、労働者が退職を我慢する理由にはなりません。適切な人員配置や業務分担ができていないのは、経営陣の責任です。

採用・教育コストを避けたい

新しい人材を採用し、教育するには時間とコストがかかります。求人広告費、面接官の人件費、研修費用など、一人の採用には数十万円から数百万円のコストが発生します。

そのため、既存の社員を引き留めた方が経済的だと考える会社が多いのです。しかし、これも会社の都合であり、労働者の退職の自由を制限する理由にはなりません。

他の社員への影響を懸念している

一人が退職すると、他の社員にも「退職したい」という気持ちが芽生える可能性があります。特に労働環境が悪い会社では、連鎖退職を恐れて必死に引き留めようとします。

私がいたブラック企業も、まさにこのパターンでした。一人でも辞めると「会社の雰囲気が悪くなる」と上司が言っていましたが、実際は既に雰囲気は最悪だったのです。

管理職の評価に影響する

部下が退職すると、その上司の管理能力が問われることがあります。特に「部下を辞めさせた管理職」として評価が下がることを恐れ、無理な引き留めを行うケースが多く見られます。

しかし、これは完全に上司の保身であり、部下の人生を犠牲にしてまで守るべきものではありません。

そもそも法律を理解していない

意外に多いのが、経営陣や管理職が労働法について正しく理解していないケースです。「会社が認めなければ辞められない」「損害賠償を請求できる」など、法的根拠のない認識で社員を引き留めようとします。

このような会社では、労働者が正しい知識を身につけ、毅然とした態度で対応することが重要です。

辞めさせてくれない会社を確実に辞める5つの方法

退職届を内容証明郵便で送付する

最も確実で効果的な方法は、退職届を内容証明郵便で送付することです。これにより以下のメリットがあります

• 退職の意思表示をした日付が証明される
• 会社が「受け取っていない」と言い逃れできない
• 法的な証拠として残る

【内容証明郵便の書き方例】

退職届

私は、令和○年○月○日をもって退職いたします。
民法第627条に基づき、本日より2週間後の令和○年○月○日をもって
雇用契約を解約いたします。

令和○年○月○日
○○株式会社
代表取締役○○様

（住所）
（氏名・印鑑）

労働基準監督署に相談する

労働基準監督署は、労働者の相談を無料で受け付けています。退職を阻止する会社に対して指導を行ってくれる場合もあります。

相談時に持参すべき資料

• 雇用契約書
• 退職に関するやり取りの記録（メール、録音など）
• 労働条件が分かる資料

弁護士に相談する

法的なトラブルが予想される場合は、弁護士に相談するのが確実です。特に以下のような状況では弁護士のサポートが有効です

• 損害賠償を請求すると脅されている
• パワハラやモラハラがある
• 残業代の未払いがある

多くの弁護士事務所では初回相談無料のサービスを提供しています。

退職代行サービスを利用する

退職代行サービスは、労働者に代わって会社に退職の意思を伝えてくれるサービスです。以下のような方に特におすすめです

• 上司と話すのが怖い
• 引き留めに合うのが辛い
• すぐに辞めたい

料金は2〜5万円程度が相場で、確実に退職できるメリットがあります。

体調不良を理由に休職から退職へ

精神的・身体的に限界の場合は、体調不良を理由に休職し、その後退職する方法もあります。医師の診断書があれば、会社も無理に出社を強要できません。

ただし、この方法は本当に体調が悪い場合にのみ使用すべきです。

退職代行を使った方が良い3つの状況

上司が話を聞いてくれない・威圧的な態度を取る

私の経験でもそうでしたが、上司が退職の話を聞こうともしない、威圧的な態度を取る場合は、自分で交渉するのは非常に困難です。

このような状況では、第三者である退職代行サービスが介入することで、冷静な話し合いが可能になります。

損害賠償を請求すると脅される

「辞めたら損害賠償を請求する」「研修費用を返せ」などと脅される場合は、法的知識のある退職代行サービスや弁護士に依頼するのが安全です。

実際に損害賠償が認められるケースは極めて稀ですが、脅しに屈して退職を諦める必要はありません。

精神的に追い詰められている

退職を申し出ること自体が精神的負担になっている方は、無理をせず退職代行サービスを利用することをおすすめします。

自分の心身の健康を最優先に考え、適切なサポートを受けながら退職を進めましょう。

おすすめ退職代行サービス3選【2025年最新】

労働組合系退職代行サービス

労働組合が運営する退職代行サービスは、会社との交渉権を持っているのが最大のメリットです。

有給消化や残業代の請求なども代理で行ってくれるため、ブラック企業で働いている方には特におすすめです。料金相場は25,000円〜30,000円程度で、弁護士よりも安価でありながら十分な権限を持っています。

私がアクセンチュアやGoogleで働いていた時の同僚の中にも、前職を労働組合系の退職代行で辞めた人がいましたが、「スムーズに退職できて、有給も全て消化できた」と話していました。

労働組合運営では退職代行ネルサポがおすすめです。

退職代行ネルサポ

退職代行ネルサポは、「労働組合運営」「弁護士監修」「業界最安級の明瞭価格」が揃った安心・信頼の退職代行サービスです。

正社員・アルバイト問わず一律15,000円で追加費用なし、相談は回数無制限でLINEや電話・メールですぐに連絡でき、最短当日から退職手続き可能。

実績も豊富で退職成功率は100％、退職できなかった場合には全額返金保証もあり、転職支援やお祝い金制度も用意されています。

手続きの流れや相談対応も丁寧で、初めて利用する方でも安心です。

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引用元：公式サイト

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弁護士法人系退職代行サービス

最も確実性が高いのが弁護士法人による退職代行です。法的トラブルが予想される場合や、パワハラ・セクハラの被害を受けている場合には、弁護士一択です。

料金は50,000円〜100,000円と高額ですが、損害賠償請求や慰謝料請求も含めて対応してもらえます。私自身、最初のブラック企業ではパワハラを受けていたため、もし退職代行を使うなら弁護士を選んだと思います。

弁護士法人運営では弁護士法人みやびがおすすめです。

弁護士法人みやび

弁護士法人みやびは弁護士が直接対応、会社への連絡・退職手続き・未払い請求・裁判対応までサポート。

3つの料金体系が選べ、アフターフォロー無期限。法的トラブルに備えたい方に最適です。

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特徴

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引用元：Google口コミ

弁護士が直接サポートし法的安心感が高いです。

法的リスクなくスムーズに退職したい方は、まずは申し込みページをご覧ください。

民間企業系退職代行サービス

最も料金が安く、手軽に利用できるのが民間企業系のサービスです。15,000円〜25,000円程度で利用でき、即日対応も可能です。

ただし、会社との交渉はできないため、有給消化や未払い残業代の請求には対応できません。単純に退職の意思を伝えるだけで十分な場合におすすめです。

民間企業系では退職代行Jobsがおすすめです。

退職代行Jobs

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• 弁護士監修
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• 「有給休暇の取得を希望していることもしっかり伝えてくださいました。」
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引用元：公式サイト

さまざまなケースに対応し、返金保証付きで安心して利用できる退職代行Jobs。

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退職後の転職活動を成功させる方法

在職中から転職活動を始める重要性

可能であれば、在職中から転職活動を始めることをおすすめします。私もアクセンチュアに転職する際は、在職中から準備を進めていました。

在職中転職のメリット

• 経済的な不安がない
• 転職先が決まってから退職できる
• 面接官に計画性があると評価される

転職理由の伝え方（ネガティブにしない）

退職理由を聞かれた時は、ネガティブな内容をポジティブに変換して伝えることが重要です。

悪い例：「前の会社がブラックで辞めました」

良い例：「より専門性を高められる環境で挑戦したいと思い転職を決意しました」

短期退職の説明方法

短期での退職歴がある場合は、正直に状況を説明し、今後は長く働く意欲があることを示すことが大切です。

私も3ヶ月での退職経験がありましたが、その経験から学んだことと、次の会社で長期的に貢献したい気持ちを伝えることで、面接を突破できました。

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よくある質問（FAQ）

Q1: 退職届を出してから何日で辞められる？

A: 正社員の場合、退職届を提出してから2週間で退職できます。

民法第627条により、期間の定めのない雇用契約（正社員）では、2週間前に退職の意思を伝えれば退職可能です。ただし、有期契約（契約社員）の場合は契約期間満了まで原則として退職できません。

Q2: 有給消化は拒否されても取得できる？

A: 有給休暇の取得は労働者の権利であり、会社は原則として拒否できません。

労働基準法第39条により、有給休暇の取得は労働者の権利として保障されています。ただし、事業の正常な運営を妨げる場合に限り、会社は「時季変更権」を行使できますが、退職前の有給消化では実質的に時季変更は不可能です。

Q3: 損害賠償請求されることはある？

A: 通常の退職で損害賠償が認められることは極めて稀です。

労働者が通常の手続きで退職する場合、損害賠償が認められるケースはほとんどありません。ただし、以下の場合は例外です

• 重要な機密情報を持ち出した場合
• 競業避止義務に違反した場合
• 無断欠勤を続けて会社に重大な損害を与えた場合

Q4: 退職代行を使ったら会社との関係は？

A: 退職代行利用後は基本的に会社との直接連絡はありません。

退職代行サービスが全ての手続きを代行するため、本人が会社と直接やり取りする必要はありません。ただし、返却物の郵送や書類の受け取りなど、最低限の事務手続きは必要になることがあります。

Q5: 転職活動で退職代行利用がバレる？

A: 退職代行の利用が転職活動に直接影響することはありません。

退職代行を利用したことは、転職先の会社に知られることはありません。面接では退職理由を聞かれることがありますが、退職代行を使った経緯ではなく、なぜ転職したいのかという動機を説明すれば問題ありません。

まとめ：一人で悩まず、適切な方法で退職を実現しよう

「会社を辞めたいのに辞めさせてくれない」という状況は、決して珍しいことではありません。私自身も同じ経験をし、当時は本当に辛い思いをしました。

しかし、重要なのは労働者には必ず退職の権利があるということです。会社がどんなに引き留めても、正しい手順を踏めば必ず退職できます。

今すぐ実践できること

• 退職届を内容証明郵便で送付する
• 労働基準監督署に相談する
• 退職代行サービスの利用を検討する
• 在職中から転職活動を始める

一人で悩み続ける必要はありません。適切なサポートを受けながら、新しいキャリアに向けて一歩を踏み出しましょう。

私は3ヶ月でブラック企業を退職した後、複数回の転職を経てGoogle、Microsoft、アクセンチュアといった外資系大手企業で働く機会を得ることができました。辛い状況も、適切な行動を取れば必ず好転します。

あなたの人生はあなたのものです。会社の都合に振り回されることなく、自分らしいキャリアを築いていってください。