転職エージェントを使うべきかどうかは、あなたがどのタイプかで決まります。結論を先に言うと、ほとんどの人は使うべきです。ただし、使わなくていい人も確かに存在します。私はブラック企業を3ヶ月で辞めてから5回の転職をすべてエージェントを使って進めてきましたが、「全員が絶対に使うべき」と煽るつもりはありません。
迷っているあなたが知りたいのは「自分は使うべき側か、使わなくていい側か」のはずです。この記事では、その判定基準を私の実体験から提示します。最初に登録したエージェントに国内製造業の求人を押し付けられた失敗も、相談だけのつもりで行ったら逆に引き止められた話も、隠さず書きます。そのうえで、あなたがどちらに当てはまるかを判断してください。
結論:使うべき人と使わなくていい人
先に判定の早見を示します。自分がどこに当てはまるかをここで掴んでから、根拠を読んでください。
| あなたの状況 | 判断 | 理由 |
|---|---|---|
| 初めて転職する・転職回数が少ない | 使うべき | 書類・面接の型を一から教われる |
| 年収を上げたい | 使うべき | 自分では言いにくい交渉を代行してもらえる |
| 在職中で時間がない | 使うべき | 日程調整・求人選定を任せられる |
| 何を軸に選ぶか定まっていない | 使うべき | 壁打ち相手として使える |
| 行きたい企業が1社に明確に決まっている | 使わなくていい | 直接応募で足りる |
| 自力で書類・面接を仕上げられる経験者 | 任意 | サイトやスカウトで代替可能 |
| 担当者とのやり取り自体が強いストレス | 慎重に | 合う担当に当たるまで変更前提で |
大半の人が上半分に当てはまります。だからこそ「ほとんどの人は使うべき」と言えるのですが、下半分に当てはまるなら無理に使う必要はありません。この正直さが、私がこの記事で一番伝えたいことです。
なぜ「ほとんどの人は使うべき」なのか
私自身、初めての転職では「転職サイトで自分で応募すれば十分」と思っていました。実際にエージェントを使ってみて、その考えは変わりました。差が出たのは主に3つの場面です。
ひとつは書類です。最初に作った職務経歴書は、経験を時系列で並べただけのものでした。リクルートエージェントの担当者から、PREP法での論理構成・前職のネガティブ表現の排除・実績の数字化という3点を指摘され、書き直したところ通過率が変わりました。自分では気づけない弱点を、応募前に潰せるのがエージェントの価値です。
ふたつは面接です。模擬面接で「もう少し笑顔を意識してほしい」と指摘されました。話す内容は準備できていても、表情という非言語の部分が抜けていたのです。これを直してから選考が好転しました。企業の選考傾向も、担当者は採用側とやり取りしているぶん詳しく、アクセンチュアのケース面接では「答えより考えるプロセスを見られる」という事前情報が練習の方向を定めてくれました。
みっつは年収交渉です。Google転職のとき、自分で交渉していたら内定をもらえた安堵感で言い出せなかったと思います。エージェントが交渉してくれた結果、当初の提示額から100万円以上アップしました。年収交渉は求職者とエージェントの利害が一致するので、遠慮なく任せられます。
使わなくていい人・注意したい人
逆に、使わなくていい人もはっきりいます。行きたい企業が既に1社に絞れていて、そこに直接応募すれば足りる人は、エージェントを介す必要がありません。書類も面接も自力で高い精度に仕上げられる経験者も、転職サイトやスカウトサービスで代替できます。
注意したいのは、エージェントとのやり取り自体が負担になるケースです。これは正直に書きますが、エージェントは担当者次第で体験が大きく変わります。私が最初に登録したエージェントの担当者は、外資系IT志望と伝えているのに国内製造業の求人ばかり持ってきて、こちらの話を遮りました。このときは担当を変更して解決しましたが、「エージェント=万能」ではありません。合う担当に当たるまで変更を申し出る前提で使うものだと理解しておいてください。
デメリットをもっと詳しく知りたい場合は、転職エージェントを使わない方がいい?記事で、合わないケースとその対処を掘り下げています。判断に迷うなら両方読んで決めてください。
迷っているなら「相談だけ」でも使える
「まだ転職するか決めていないのに登録していいのか」という迷いはよく聞きます。結論として、相談だけの利用でもエージェントは動いてくれます。
私はブラック企業に在籍していた当時、転職する気が固まる前に「相談だけ」のつもりでエージェントに行きました。そこで担当者から「今は転職のタイミングではないかもしれない」という、こちらが想定していなかった逆方向のアドバイスをもらいました。売上のために転職を急かす担当者もいる中で、これは誠実な対応でした。使うべきか迷っている段階こそ、相談相手としてエージェントを使う価値があります。
転職サイトとの使い分けに迷うなら、転職サイトと転職エージェントの違い記事も参考になります。サイトは自分でコントロールする道具、エージェントは担当者に動いてもらう道具、という整理です。
この記事を読んでいる方に合うエージェント
使うと決めたら、どこに登録するかです。私が実際に使って判断できるサービスを、状況別に挙げます。
| エージェント | 向いている人 | 特徴 |
|---|---|---|
| 【リクルートエージェント】 | 初めて・第二新卒・まず一歩 | 求人数最大・書類添削と模擬面接が充実 |
| 外資・年収アップ・ハイクラス | 外資求人の質と交渉力・業界に詳しい担当 |
最初に登録すべきは【リクルートエージェント】です。求人数が業界最大規模で、書類添削と模擬面接のサポートが揃っています。私が3点の弱点を指摘されて通過率を変えられたのもここでした。担当者にばらつきがあるのが唯一の注意点なので、合わないと感じたら遠慮なく変更を申し出てください。担当が変わるだけで提案の質が変わります。迷っている人が「まず一歩」を踏み出す相手として最適です。
外資系や年収アップを本気で狙うなら、JAC Recruitmentを並行登録することをすすめます。外資系・グローバル求人の質と数で別の強みを持ち、担当者が企業の選考傾向や社風まで詳しいです。私がGoogle転職時に年収を100万円以上上げられたのは、外資に強いエージェントの交渉力があったからです。ある程度の職歴が前提になるので、書類を整えてから当たると効果的です。
エージェントの具体的な使い方は転職エージェントの使い方記事に、選び方の詳細は転職エージェント選び方記事にまとめています。
よくある質問
転職エージェントは本当に無料で使えますか。
完全に無料です。エージェントは採用企業から成功報酬を受け取るビジネスモデルのため、求職者に費用は発生しません。書類添削も面接対策も年収交渉も無料で受けられます。
使うべきか迷う段階で登録してもいいですか。
問題ありません。私も転職を決める前に「相談だけ」で利用し、逆に「今は転職のタイミングではないかも」という助言をもらった経験があります。迷っている段階こそ、第三者に壁打ちする相手として使う価値があります。
転職を急かされることはありますか。
適切なエージェントなら急かされません。ただし売上重視で急かす担当者も存在します。その場合は担当変更を申し出るか、他のエージェントに切り替えてください。急かされること自体が、そのエージェントとの相性のサインです。
地方在住でも使えますか。
使えます。大手エージェントは全国対応しており、オンライン面談も一般化しているため、地方在住でも問題なく利用できます。
複数のエージェントに同時登録すべきですか。
すすめます。私は3〜4社に同時登録して担当者の質を比較していました。同じ企業への重複応募だけ避ければ、複数登録は合否に影響しません。担当者の質を比べられること自体が、複数登録の最大のメリットです。
まとめ
転職エージェントを使うべきかは、あなたのタイプ次第です。初めての転職・年収アップ狙い・在職中で時間がない・軸が定まっていない、このいずれかに当てはまるなら使うべきです。逆に、行きたい1社が決まっている人や、自力で書類と面接を仕上げられる経験者は、無理に使う必要はありません。
私は5回すべてエージェントを使い、最初の失敗も含めてその価値を実感してきました。迷っているなら、まず相談だけでも使ってみる。それで合わなければ離れればいい。それくらいの距離感で、【リクルートエージェント】から一歩を踏み出してみてください。
著者:ビギー。新卒で入った不動産営業のブラック企業を3ヶ月で退職後、第二新卒として国内大手IT企業に転職。フリーランスと地元企業のマーケティングリーダーを経て、アクセンチュア・Google・Microsoftへ。20代で計5回の転職をすべて候補者としてエージェントを活用して進めてきた経験から、20代・第二新卒向けに転職のリアルを発信している。